Hermann Hauser III [No.219 1989年製造]が入荷いたしました。
1958年、ドイツの世界的なギター製作家の名家であるハウザー家に生まれたハウザー?世。
クラシックギターにおける『現代奏法の父』と呼ばれる巨匠アンドレス・セゴビアから絶賛された製作技術はヘルマン・ハウザー?世（1884−1952）から?世（1911-1988）、そして?世へと受け継がれていきました。
1977年からは製作されたギターにサインとナンバリングされており、本器はIII世による1989年製のNo.219でございます。
松とローズウッドの単板を用いて製作された一本で、美しく整った木目のローズウッドはとても魅力的です。
全体にラッカー塗装がほどこされており、ボディトップを中心に経年が感じられる仕上がりです。
ボディバックのネックヒール部付近にクラックが発生しておりますが、現在はニカワが流し込まれており十分な強度を保っています。
また、ヘッド折れによる再接着と塗装の修理歴がございます。
その他全体に細かな打傷や擦り傷が散見されますが、中古楽器としてまだまだ演奏いただける状態と言えます。
ネックは現在真っ直ぐな状態で、フレットは全体的に残り約8割程度で、部分的な凹みはなく光沢があります。
12フレット上の弦高値は、6弦約4.0 mm,1弦約2.75 mm程度となっており標準的で引きやすい高さです。
特に気になるようなビビリや音づまりも感じられず、演奏におけるコンディションも良好です。
豊かな音量と、程よく乾いた印象の明瞭なサウンドは素晴らしく、聴いていて飽きない音質のギターです。
修理歴のぶん、同氏製作の他の個体と比べてお買い求めやすい価格となっておりますが、修理が施された箇所は十分な強度を保っております。
ハードケースが付属いたします。
気になる方はこの機会をお見逃しなく。
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