Gibson [L-4C]のヴィンテージ品が入荷いたしました。
アーティストシリアルと呼ばれるAから始まるシリアルナンバーや白い楕円形のラベルを採用しており、Aシリアルの通し番号から1951年に製造されたと判断される個体です。
16インチボディにフローレンタインカッタウェイを採用したアーチトップギターでES-175のアコースティックバージョンのような仕様と言えます。
ボディトップはスプルース、サイドとバックにはメイプルが採用され、ネックには1ピースのマホガニーが使用されています。
当時は指板やブリッジにハカランダを採用しており、本器の指板も比較的色の濃いハカランダ材が見受けられます。
ダブルパラレログラムインレイや多層バインディング、クラウンインレイなどある程度の上位機種であることがわかる装飾も魅力です。
50年代初期ということもあり、グリップは比較的太めで肉厚がありますが、グリップ感がよくあまり太さを感じさせません。
おそらく過去にオーバーラッカーを施しているようで、さらにボディ上の指板サイドには黒色を足したような跡があるため、フローティングピックアップを取り付けたことがある可能性がございます。
フレット、ナットも最低一度は交換されているようです。
ピックガードには若干の反りがありますが、演奏やケースでの保管において不具合は感じられません。
ペグは若干遊びのある感触ですが、現状チューニングはきちんと可能です。
おそらく施されているであろうオーバーラッカーのおかげもあってか、1951年製としては使用感がとても少ない個体で、ボディ角のバインディングに磨耗が発生している程度で、全体的に磨耗感はまだまだ少ない個体です。
オーバーラッカー後にもそれなりに長い年月が経過しているようで、塗装全体にはウェザーチェックが見受けられます。
主にボディ側にいくつかの打痕や擦り傷が見受けられますが、年式からすれば外傷はとても少ない部類と言えます。
ネックは現在まっすぐな状態を保っており、トラスロッドにもまだ締め付ける余裕があり効き目もございます。
フレットはヴィンテージタイプの細いものが打たれており、残り7割程度で部分的な凹みはなく光沢があります。
標準弦高に調節してもブリッジは上下ともに調整幅に余裕があります。
特にビビリや音詰まりも感じられず、演奏におけるコンディションも良好と言える個体です。
経年により乾燥した木材の生み出す歯切れ良く張りのあるサウンドがとても心地よく、16インチというボディサイズもあり高域までヌケの良い音色に感じられます。
新品のギターでは出せない枯れた味わいを感じるサウンドで、とても耳あたりよく感じられます。
汎用と思われるハードケースが付属いたします。
状態も良く、今後も長くおつかいただける一本です。
希少なギターですので、気になる方はこの機会をお見逃しなく。
税抜き価格¥436,364